POGや一口馬主をやるうえで、血統を参考資料として使っている人にとっては必ず直面する問題があります。それは「なぜ全兄弟でも走る馬と走らない馬がでるのか?」という問いです。自分は血統はやる気スイッチみたいなもので、血統のツボみたいなものを増やせたらいいし、それを何個作れて、実際何個押せたかは走りを見てみないとわからないという感じの捉え方をしていました。そんなことを考えていたらある時、これから紹介する理論に出会いました。自分もまだ障りしか理解していないと思うし、完全に信じ切っているわけではないですが、おもしろいと思ったので紹介します。

もし可能であればこのチャンネルの一番最初から何本か見ればわかると思います。伝説的なブリーダーでありNearcoやRibotを生産したフェデリコ・テシオが使っていた理論で、日本では紹介した人の名前から中島理論と呼ばれているようです。恥ずかしながら今まで全く知りませんでした。

ざっくりいうとサラブレッドは8年周期で遺伝をする力が変化していて、1歳から8歳に向けて遺伝する力が高まり、9歳からはまたリセットされ16歳でピークになるというもの。「1歳、2歳、3歳、4歳、9歳、10歳、11歳、12歳」を劣性期、「5歳、6歳、7歳、8歳、13歳、14歳、15歳、16歳」を活性期と呼ぶとのこと。この年齢はあくまで種付け時の年齢になるため、ターゲットなどで見る「父何歳、母何歳時の産駒」という文字から見るときは-1歳をすることで知ることができます。日本ではマイナーな考え方ですが海外の生産では割と使われている考え方だとかうんたらかんたら…。活性期の父は形や性格を伝え、母は能力を伝えるのだそうです。

1歳と9歳を1点、2歳と10歳を2点…8歳と16歳を8点という点数評価を与え、5代血統表の父、母父、母母父、母母母父の中で点数が一番高い馬がその馬に強く遺伝しているのではないかという考え方です。当然種付けされる種牡馬の年齢は毎年違いますが、母の数字は固定となるため影響の強い血はいつまでも作用することになりますよね。(母何歳時という点は変わってきますが…)この理論ではめちゃくちゃ強かったあの馬は点数は高いけど、翌年生まれた全兄弟は全く遺伝されてないみたいなこともわかるというわけです。

とここまで書いてアレですが、自分はこれで活躍馬を引き当てたいなんて思ってないし、生産現場で働く人間でもないので利用することもできません。なので自分の出資馬に当てはめて考えてたら面白いことに気が付いたので紹介します。
血統表
いつものようにドリームオブジェニーの登場です。なぜ赤文字があるのに赤字で表記したのかわかりませんが、計算で出した活性値を入れています。小さすぎて書けませんでしたが母母母父のHalo(1969年生まれ)とCoup de Folie(1982年生まれ)なので4となりました。遺伝する確率が高いのは父Pivotalですね。計算式はもう一つあってPovatalの7からこれまで算出した種牡馬たちの数値の中で一番高い数値(ここでは4)を引くと3という数字がでます。プラスの数字がでた場合は父方、マイナスの値が出た場合は母方の遺伝が強く、ここで出た3という数字はPivotalの3代前に強く作用している種牡馬がいるということを表し、それが父方だよということを示すようです。本当は同じく数字を出して確認するのですが、4択の中からNorthern Dancerは鹿毛、Caroはあし毛、Bastinoは黒鹿毛なのに対し、Jeffersonは栗毛。Pivotalは栗毛なのでこの馬の可能性が高いでしょう。
ドリームオブジェニー
これが歴代のドリームオブジェニーの産駒になります。父年齢と母年齢から-1をすることで上の計算ができますね。自分は昨年たまたまドリームオブジェニーの2019(キングカメハメハの産駒)を見たときからずっと疑問でした。「なんでこの馬栗毛なのかな…?」って。ブリーダーズスタリオンでヴィクトワールピサを見学した時も思いました。「クードメイトルって栗毛だよな…?」って。クードメイトルで上と同じことをすると、当然8歳時のヴィクトワールピサが遺伝している可能性が高く、母方との差を求めると1になります。ヴィクトワールピサの父ネオユニヴァースは同じく黒鹿毛ですがホワイトウォーターフェアは栗毛ですね。

ナムラシングンは黒鹿毛ですが、ファンディーナとグランソードは青鹿毛です。これも父より母のほうが遺伝していると言えるからでしょう。レヴドゥギャルソンもそういう意味では母父のPivotalの遺伝、1歳のキンカメも同じことが言えるのではないでしょうか?ファンディーナが青鹿毛でレアリサンドが鹿毛なのも、この理論だと納得です。レアリサンドに能力がないと困ってしまいますが。

理論は理論なのでこれが必ずしも当てはまるとは思っていません。むしろ当てはまらないほうが多いと思います。ただ自分に所縁があるドリームオブジェニーを調べるとこのような結果が出ました。ちなみにドリームオブジェニーが青鹿毛の理由は謎です。遺伝に詳しい人がいたら教えてください。

※最後にたまたまアーモンドアイで同じことをやってみましたが、カナロア5‐サンデーサイレンス8=-3とでます。フサイチパンドラの3代前を見るとBackpasserがいますね。そんな話をこの前したような。

※あてにならないかもしれない案件としてアグネスフライト、アグネスタキオン、アグネスサージャンを見てください。この理論だとアグネスサージャンが一番走りそうな気がします。

※動画見ればわかりますが8歳、16歳時でも条件を外すと活性が0になるようです。自分はそこまで追わないので興味があれば学んで自分に教えてください。